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日本のお正月の特別料理「おせち」とは?

「長寿」に「金運」など、おせちに込められた意味とは?


日本では、お正月に「おせち」と呼ばれる特別な料理を食べます。1年最大の節目のお正月に神々に供するお目出たい料理として定着したおせち料理は、招福を筆頭に家内安全、健康長寿、五穀豊穣などの日本人の願いが込められたご馳走です。それでは、お節料理について詳しくご紹介していきます。



目次

1. 日本がお正月に食べる「おせち料理」とは?

2. 代表的なおせちと込められた意味をご紹介!

3. おせちと一緒にいただく「お屠蘇」って何?

4. ユニークな風土色溢れるご当地おせち

5. まとめ



1. 日本でお正月に食べる「おせち料理」とは?

 おせち料理は、日本人にとって1年の節日で一番大切なお正月にふるまわれる特別なお祝い料理です。日本では元旦には家族共々、おせち料理や雑煮を味わいます。もともと「おせち料理」は、貴族の祝いの食事でしたが、自然に近しい生活を営み、天候などに収穫、ひいては命さえも左右された農民や漁師たちも、年の暮れにはもちをつき、鏡餅をお供えし、昆布、豆などの乾物や、地元で取れる野菜や魚などを使った料理を作り、質素ながらも神々に感謝して正月を祝うおせち料理を調えるようになりました。現在でもその土地ならではの伝統を伝えるおせち料理が全国各地で食されています。


 なお、おせちの盛り付けや体裁には地方ごとの風習があります。元来、重箱に詰めるスタイルは東海や近畿地方の数県の少数派。現在、重箱に詰めた形式が多いのは、昭和の中ごろに料亭や大手デパートがおせちの注文販売を始め、販売するのに便利な重箱が採用されたためだとか。関東地方や徳島、沖縄県では大皿に盛るスタイルが多く、もともとの全国的な多数派は個々のお膳で祝う「正月膳」のスタイルでした。地元の食材を取り入れつつも、「健康長寿」などの願いを込めた様々な料理を作るのは全国共通です。



2. 代表的なおせちと込められた意味をご紹介!

 おせち料理の特徴は、比較的味付けが濃く、日持ちする料理が多いこと。その理由は、大晦日までに調理しておけば、正月はかまどの神様(火の神)を休ませ(=料理をしない)、料理を担う忙しい女性たちが正月は休めるという思いやりに起因しています。それでは、代表的なおせち料理とその意味をご紹介します。


写真奥(トップ)から時計回りに紹介


・昆布巻き:「喜ぶ(よろこぶ)」の「こぶ」にかけた縁起担ぎ。

・煮しめ:こんにゃく(食物繊維豊富でお腹を綺麗に)。

・伊達巻(だてまき):「伊達(だて)」は華やかさを表す言葉。巻物 (書物)に似た形から学問や教養を持つことを願う。

・田作り: イワシの肥料を撒いた 田んぼが豊作だったこ とから、五穀豊穣を 願ったもの。別名「ごま め(五万米)」。

・黒豆:「まめ(まじめ・健康)」に働き、まめに暮らせるようにと、邪気を払い、無病息災を願ったもの。

・煮しめ:煮汁がほとんど残らないようにじっくりと煮込んだ料理の総称。家族が仲良く暮らせるようにという願いを込めて、さまざまな食材を一つの鍋で煮込んで作る。(写真は梅花にんじんで、寒い冬に香り高く咲くため、生命力の強さの象徴として縁起が良いとされる梅の形に飾り切りした人参)

・数の子:「数の子」はニシンの卵。 ニシン(二親)は卵が多 いので、子宝と子孫繁栄を願ったもの。

・紅白かまぼこ: 形が初日の出に似ていることから用いられる。 赤色は「魔除け」、白色 は「清浄」を意味する。

・栗きんとん:「きんとん(金団)」は金 色の団子のことで、金銀財宝を意味し、金運 を願ったもの。


皿中央

・酢れんこん:たくさんの穴から将来を見通せるように。

・海老:ひげが長く、腰が曲がっている姿から長寿を願ったもの。 また、脱皮をくり返していくことから、出世を願ったもの。


3. おせちと一緒にいただく「お屠蘇(とそ)」って何?

 おせち料理と一緒にいただく「お屠蘇(とそ)」。神社に参詣した際も振舞われることがあります。お酒のようだけれど、一体何だかご存知ですか?お屠蘇は、「屠蘇散(とそさん)」という数種類の生薬が配合された漢方薬を、みりんまたはお酒に漬け込んだもの。「邪気を屠(ほふ)り魂を蘇らせる」という意味からこの名がついています。中国から伝わって平安時代の貴族が飲むようになり、その後一般に広がりました。


 日本では屠蘇散は漢方薬局などで1袋数百円で購入することができます。屠蘇散には、健胃作用がある山椒、みかんの皮を乾燥させた生薬で、咳を鎮めたり、風邪や冷え性にも作用する陳皮(ちんぴ)ほか、解熱、整腸作用などがあるシナモン、抗菌作用や健胃作用のあるスターアニス(八角)やクローブ(丁子)などの生薬がブレンドされています。痛飲や食べ過ぎたりしがちな正月に飲むのにぴったり。


 屠蘇散さえ手に入れれば、お屠蘇つくりは超簡単。こっくり甘いお屠蘇に仕上げたいなら本みりんに、すっきり仕上げたいなら日本酒に屠蘇散を5~8時間漬けるだけ。お屠蘇は、お雑煮やおせち料理をいただく前に食前酒としていただきます。その際は、年少者から年長者の順番で盃を進めるのがルール。もちろん、アルコール入りなので、年少者は飲む真似でOK。来客もお屠蘇でもてなします。


4. ユニークな風土色溢れるご当地おせち

石川県の「えびす」

 とき卵の寒天寄せ「えびす」は、石川県では祭りや祝いごとに欠かせない行事食。そのルーツは、江戸時代の料理書「江戸料理通」や「料理百珍」にもレシピが掲載されている「たまご寒天」。当時は貴重品だった卵と砂糖を使ったご馳走とされ、地域によってさまざまな呼び名とアレンジがあります。卵が描き出す文様が美しい一品はおせちのメイン、一の重に詰めるしきたり。旧加賀藩が置かれた富山県には「べっこう」の名で伝わっているそう。(画像提供元 : 青木クッキングスクール石川県 https://www.maff.go.jp ) 


和歌山県の「ぼうり」

 大きなサトイモが皮付きのままお椀にどんと盛られた和歌山県の個性的なおせち料理「ぼうり」。「もちつかぬ里」と呼ばれる田辺市大塔村鮎川の小川地区に伝わるおせち料理です。伝承によると1330年ごろ、政変に巻き込まれて京都から逃げてきた親王さまが正月の餅つきをしている村人に餅を食べたいとお願いしたにも関わらず、村人たちは親王さまを山伏と勘違いして断ってしまったそう。後からそれが高貴な親王さまと知り、お願いを無下に断ってしまったことを恥じた村人たちは、以来戒めとしてそれ以降正月に餅をつくことを禁忌とし、里芋を煮た「ぼうり」を食べるようになったそう。鰹だしと醤油で煮つけてあるので保存がきくそうです。(写真提供/和歌山県広報課 )



5. まとめ

 さて、昨今は洋風、中華風、少人数のご家庭向けなどの多様な嗜好やライフスタイルにあわせたおせちのバリエーションが増え、減塩や低カロリーでヘルシー志向やアレルギー対応おせちなども販売されています。伝統の味を守り、手作りにこだわる家庭もあれば、市販のおせちを購入して楽しむ家庭もあります。それでも、おせち料理を囲んで家族で過ごすのが、日本のお正月の定番の風景です。


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